米Motorolaが同社のIP Systems Groupの事業構成を見直し,三つの部門に分割すると発表した。同社の広帯域通信部門Broadband Communications Sector(BCS)が米国時間6月5日に明らかにしたもの。

 三つの部門とは,(1)IP通信ゲートウエイ,(2)IPシステム,(3)伝送ネットワーク・システム。各部門の事業内容は以下の通り。

(1)IP通信ゲートウエイ部門
 Motorola社のDOCSIS対応ケーブル・モデムをベースにした事業を展開する。無線ホーム・ネットワーク,ストリーミング・オーディオなど,消費者向けIPアプリケーションの提供を支援する機器およびプラットフォームを扱う。これにより通信事業者は,既存のケーブル・モデム・システムを活用し,新たなサービスやアプリケーションを加入者に提供できるようになる。なお同部門は,Motorola社副社長兼ジェネラル・マネージャのJohn Burke氏が担当する。

(2)IPシステム部門
 「CMTS」製品系列をベースに,ブロードバンド対応のビデオ/音声/データ・アプリケーションに対応する。手がける製品の幅は,高度なサービスを必要とする通信事業者向けの高密度なソリューションから,小規模または分散ネットワーク向けのモジュラ構成のものまで幅広い。これらの製品を利用することで,通信事業者は家庭/企業顧客に新たなIPサービスを提供可能となる。なお同部門は,Motorola社副社長兼ジェネラル・マネジャのBruce Swail氏が担当する。

(3)伝送ネットワーク・システム部門
 エンド・ツー・エンドの光ネットワークおよび通信ソリューションを手がける。「同社は,都市圏向け伝送技術から受光素子までを1社だけで提供できる」(同社)。なお同部門は,Motorola社副社長兼ジェネラル・マネージャのCharles Dougherty氏が担当する。

 なおBCSは現在,テキサス州サンアントニオのHenry B. Gonzales Convention Centerで開催中のSociety of Cable Television Engineers(SCTE)主催CableTec Expo 2002で,同社のIP技術に関するデモンストレーションを行っている。同社のブース番号は2138および4140。

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