米IDCが米国時間6月5日,米国におけるWWWネイティブなASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)市場に関する調査結果を発表した。2001年の2億ドルから2006年には15億ドル以上に達するという。

 IDCが「WWWネイティブ」と定義するASPは,ソフトウエア,実装,統合,サポート製品,サービス,プロセスなどが“one-to-many(1対多数)”のインターネット配信用に特価しているのが特徴である。

 「WWWネイティブなASPは,独立した個別のWebサービス・アプリケーションをコンポーネントとして作成し,組み合わせて配信することができる。これらのコンポーネントは必要に応じて呼び出すことが可能だ」とIDC,ASP and Application Management Servicesプログラム担当リサーチ・マネジャのKaren Moser氏は説明する。

 WWWネイティブなASPにとって課題となるのは,効果的なマーケティングと販売戦略の策定だという。ASPサービスの概念が浸透するまでは,中小企業のソフトウエア購入に影響力を持つ大手ブランドと組んで,サービスの売り込みに努めなければならない。

 市場シェアを獲得するその他の方法としては,大手電気通信事業者やITサービス・アウトソーシング事業者などと提携し,自社ブランドのサービスを提供することなどが考えられる。

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