米IBMが米国時間6月3日に,データベース・ソフトウエア・ツール「DB2 Recovery Expert」と「DB2 Performance Expert」を発表した。

 IBM社は,高度な自己管理機能によりコンピュータ環境の煩雑さを低減し,QoS(Quality of Service)引き上げるための取り組み「Autonomic Computing」を進めている。その一環として「SMART(Self Managing and Resource Tuning)」技術を使った「DB2」向けのツールを開発しており,今回発表したDB2 Recovery ExpertとDB2 Performance Expertは「SMART Tools」の第1弾である。

 DB2 Recovery Expertは自動復旧機能を提供する。包括的な診断機能と自己管理機能を備えており,データベースが停止した場合の影響を最小限にとどめる。DB2 Performance Expertは,DB2の性能に関する情報の収集,レポート,分析を行い,変更すべき点を提案する。

 また,同社はマルチプラットフォーム向けの新たなデータベース・ソフトウエア・ツールを発表した。DB2からデータを素速く抽出するための「DB2 High Performance Unload」,複数のDB2プラットフォームにあるデータを迅速に編集するための「DB2 Table Editor」,あらゆるユーザー・ディレクトリをさまざまな企業データベースに対応させる「DB2 Web Query Tool」などである。

 さらに,IBM社は「zSeries」サーバーでDB2を利用している顧客向けに新規ツールを含む15種類のデータベース・ソフトウエア・ツールを明らかにした。「DB2 Administration Tool」「DB2 SQL Performance Analyzer」「DB2 Change Accumulation Tool」などが含まれる。

 DB2 Recovery ExpertとDB2 Performance Expertは,Windows,HP-UX,Solaris Operating Environment,AIX,Linuxに対応する。DB2 Recovery Expertは2002年9月27日に利用可能になる。

 DB2 High Performance Unload,DB2 Table Editor,DB2 Web Query Toolは2002年7月26日に一般向けにリリースする。zSeries向けツールは2002年3月8日~7月26日の期間に順次利用可能にする。

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