米Macromediaと米Nielsen Norman Groupの創設者Jakob Nielsen氏は米国時間6月3日に,インターネットのアプリケーションとコンテンツの操作性に関して,両者が戦略的な協力体制を敷いた,と発表した。

 Nielsen氏はインターネット関連技術におけるユーザー・エクスペリエンス方法論の専門家であり,Macromedia社のFlash技術を批判していた人物として有名である。2000年10月に「Flashは三つの理由でユーザーの操作性を損なう」とする評論「Flash: 99% Bad」を発表していた。

 Nielsen Norman Group社は“人間を中心においた製品/サービス設計”に関するコンサルティング会社である。Nielsen氏のほか,Donald A. Norman氏,Bruce "Tog" Tognazzini氏が代表を務めている。

 この協力体制のもとNielsen社は,「Macromedia Flash MX」を使ったリッチ・アプリケーション/コンテンツ開発のガイドラインを作成する。これにより開発者/Webデザイナに開発のベスト・プラクティス(最も効率的な手法)を提供するという。

 今回の発表で,Nielsen氏は次のようなコメントを出している。「Macromedia社は,Flash MXで,ユーザビリティをよりよい方向へ進めた。ユーザーは伝統的なガイドラインに沿ったユーザビリティ/アクセシビリティを使ってコンテンツ/アプリケーションを容易に作れるようになった。とりわけ標準化されたユーザーインタフェース・コンポーネントを導入したことが,“設計不調和”の排除につながった」(同氏)

 Macromedia Flash MXは2002年3月15日にMacromedia社が販売を始めたコンテンツ開発環境。ユーザーインタフェース・コンポーネントをあらかじめ用意しており,スクロール・バーやリスト・ボックスなどの標準的なインタフェース・エレメントを提供している。また,ECMAScript,HTML,MP3,Unicode,XMLといった業界標準規格もサポートしている。

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