米Intelは同社のネットワーク・プロセサ「IXP2800」「IXP2400」向け開発ツール・スイート「IXDP2800」「IXDP2400」を米国時間5月30日,発表した。

 IXP2800は,超高速スイッチ/ルーターなどネットワークの中枢での利用を想定したネットワーク・プロセサ。一方のIXP2400は,マルチサービス・スイッチ,広帯域アクセス,無線インフラ製品といったアクセス/エッジ装置用の製品。

 IXDP2800とIXDP2400では,2個のネットワーク ・プロセサを搭載した基板が入ったきょう体,各種エッジの開発に対応するオプション用I/Oメディア・カード,アクセス/コア・ネットワーク装置などのツールを提供する。対応可能な通信速度は,OC-12(1 GBEthernet)からOC-192(10 GbEthernet)まで。

 両設計ツールは,包括的なハードウエア/ソフトウエア開発ツールの一部に当るもの。「このツールを使うことで,開発者はハードウエア/ソフトウエア・サブシステムの設計を同時に進めることができる」(Intel社)。付属するツールは以下の通り。

・「Hardware Developers Kit 1.0」:システム・アーキテクチャ,物理的仕様,回路図といった,開発に関連する詳細情報を提供する。

・「Internet Exchange Architecture Software Developers Kit (SDK) version 3.0」:ツールとソフトウエア・ビルディング・ブロックを提供する。グラフィカルなシミュレータを使うことで,ハードウエア試作品の完成を待たずに,ソフトウエアの設計/デバッグ/最適化作業を行える。

 IXP2800とIXP2400は,2002年第3四半期にサンプル版を提供し,2002年末までに製品版の出荷を開始する。IXDP2800のサンプル版は2002年第4四半期に利用可能とする。価格はオプションによって変わり,1万6500ドルから2万5000ドルの範囲。IXDP2400のサンプル版出荷は2002年第3四半期で,価格は1万2500ドルから1万4200ドル。

◎関連記事
米インテルが「XScale」ベースのネットワーク・プロセサ3製品など発表
米インテルがSDKの新版などを発表,ネットワーク装置向けの開発環境を明らかに
Intelが二つの通信プロセサ・アーキテクチャ,光ネットワーク向けLSI製品も発表
米インテルがフォトニクス事業に本格参入
米ルーセントがネットワーク技術を米インテルにライセンス供与,コントローラの開発/製造を委託
ネットワーク・プロセサの業界団体「NP Forum」が発足,米IBMや米インテルなど参加
Intelがネットワーク・プロセサのBasis Communicationsを4億5000万ドルで買収
「ネットワーク・プロセサ市場,2005年には72億ドル規模に」と米In-Stat

[発表資料へ]