米Hewlett-Packard(HP)は新型デスクトップ・パソコン「Compaq Evo D510 Desktop」「同D510 Ultra-slim Desktop」「同D310 Desktop」と,ノート・パソコン「同Notebook N800」を米国時間5月28日に発表した。

 3機種のデスクトップ・パソコンは,いずれも米Intelのグラフィクス機能「Extreme Graphics」対応したチップセット「845G」を採用する。「この統合グラフィクス・ソリューションの性能は,現在主流の32MBのメモリを使ったグラフィクス・カードに匹敵し,従来の統合グラフィクス製品より4倍から5倍高性能」(HP社)

 Evo D500製品系列は,大企業向けの製品。「安定性/管理性に優れており,付属管理ツールを使うことでIT管理作業を簡素化し,所有コストを削減できる」(HP社)。DDRメモリーや,帯域幅がUSB 1.1の40倍あるUSB 2.0を採用するなど,性能向上を図ったという。

 各新型パソコンの主な特徴は次の通り。

・Evo D510 Desktop:24倍速CD-ROM,8倍速DVD-RR装置,20Gバイトのハード・ディスク装置,8倍速CD-RWのいずれかを装着可能な「MultiBay」にオプションで対応。各装置は簡単に交換できる。プロセサにIntel社のCeleron 845Gを採用した製品の価格は769ドルから。Intel Pentium 4 845Gを採用した製品は899ドル。6月初めに発売の予定。

・Evo D510 Ultra-slim Desktop:MultiBayと,Bluetooth/IEEE 802.11bに対応する「MultiPort」を備える。プロセサはIntel Pentium 4 845G。「1世代前のデスクトップ・パソコンに比べ75%小型化した」(HP社)。また,プロセサにCeleronを使っていた旧型製品では28デシベルあった騒音を,19デシベルに軽減した。価格は809ドル。6月初めに発売する予定。

・Evo D300 Desktop:「最新技術を低価格で提供する」(HP社)という製品。価格は749ドル。直ちに販売を始める。

・Evo Notebook N800:MultiPort対応。15インチのTFT液晶ディスプレイ。プロセサはIntel Pentium 4 processor-Mで,カナダATI Technologiesのグラフィクス・コントローラMobility Radeon 7500を備える。DDRメモリ,USB 2.0に対応。重さは2.54キログラム未満。ネットワーク/外部ディスプレイ・インタフェースを持つドッキング・ソリューション「Port Replicator」「Advanced Port Replicator」に対応する。Advanced Port Replicatorは,二つの増設MultiBayを持つ。価格は1709ドル。すでに購入可能となっている。

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