米Handspringはカラー表示の携帯情報端末(PDA)「Treo 270」の発売について米国時間5月28日,明らかにした。携帯電話機と無線端末を一つにまとめたもので,インターネット・ブラウジングや電子メールの利用が可能。Palm OSを搭載し,「QWERTY」キーボードを装備する。

 Treo 270が備えるカラー表示の大型タッチ・スクリーンは,「テキストや画像がくっきりと見やすく,Webブラウジング,写真の閲覧,ゲーム利用に最適」(Handspring社)という。キーボードはバックライト式なので,薄暗い場所でも利用可能。1回の充電で通話時間は最大3時間,待受時間は最大150時間。

 「Treo」シリーズではすでに,QWERTYキーボードを装備した「Treo 180」とGraffiti技術を用いて入力する「Treo 180g」の2機種が発売されている。Treo 270はTreo 180で提供している機能をすべて備える。携帯電話機能としては,電話番号や連絡先を即座に見つける「Instant Lookup」をはじめ,ワンタッチ・ダイヤル,3者間通話,発信者番号通知,スピーカ・フォンなどが含まれる。デュアルバンドのGSMをサポートし,海外でのローミングに対応する。無線端末機能としては,SMSテキスト・メッセージや電子メールの送受信が可能。また,Webブラウザ「Blazer」の新バージョンを搭載する。

 Treo 270は外形寸法が縦11×横7×幅2センチメートルで,重量が153グラム。メモリ容量は16Mバイト。電池はリチウムイオン2次電池を使う。

 GSM携帯電話サービスへの加入と組み合わせた場合の価格は499ドル。GSMサービスを組み合わせない場合は699ドル。なお,同社のPDA「VisorPhone」を既に利用しているユーザーには,GSMサービスを組み合わせないTreo 270を499ドルの特別価格で提供する。

 Treo 270はHandspring社のWebサイトで購入可能。数週間のうちにHandspring社認定リセラーでも発売を開始する。欧州とアジアでも販売する予定。オーストラリア,ニュージーランド,カナダ,中南米では今後数カ月で購入可能になる。

 また同社は,無線機能を持たないTreo製品「Treo 90」を同日発表した。キーボードを装備しており,カラー表示のディスプレイを搭載する。

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