米Hewlett-Packard(HP)は「HP AlphaServer DS20L」サーバーと「HP AlphaServer SC20」スーパーコンピュータを米国時間5月28日に発表した。省スペースのラックマウント型構成でエンターテイメントから軍事機関まで幅広い分野の顧客を対象としている。

 新しいシステムは,高性能コンピュータ市場における同社の優位をさらに強化する。米調査会社International Dataによれば,50億600万ドル規模の同市場におけるHPとCompaqのシェアは41.5%を占めている。また「HP AlphaServer DS20L」は世界ですでに1000台以上販売されている。

 「HP AlphaServer DS20L」は,1Uサイズ,高さ1.75インチ,幅19インチ,横20インチのフォーム・ファクタをベースとする。それぞれのシステムに2基の64ビット「Alpha」プロセサと最高2Gバイトのメモリーを搭載。高さ6.5フィートのシステム・ラックに40台の「DS20L」サーバー,80個の「Alpha」プロセサを収容できる。シングル・ラックで最高132ギガフロップスの処理性能を提供する。

 「HP AlphaServer SC20」は,「DS20L」をビルディング・ブロックとしたスーパーコンピュータ。OSは「Tru64 UNIX」を搭載している。高速相互接続により最高128台の「DS20L」を組み合わせることができ,436ギガフロップスの処理性能を提供する。

 また,同社は新しい「Alpha EV7」プロセッサを搭載したハイエンドの「HP AlphaServer」ファミリーを今年下旬に発表を予定している。

 「HP AlphaServer DS20L」システムの小売価格は,2個の「Alpha」プロセッサ,メモリー512Mバイト,18.2Gバイトのディスク・ストレージの構成で1万8000ドル未満になると予測されている。8月に出荷開始が予定されている「HP AlphaServer SC20」スーパーコンピュータの小売価格は,8個の「Alpha」プロセッサと4Gバイトのメモリー搭載のベース・システムで29万ドルから。

◎関連記事
米HPがブレード・サーバー「HP Server BH」「HP ProLiant BL」を発表
米HPが新会社として事業をスタート,事業体制や製品ロードマップを明らかに
米HPがLinux搭載のブレード・サーバー製品群を発表
米レッドハットがRed Hat 7.2をAlphaプロセサ対応に,出荷は2002年1Q

発表資料へ