バミューダ諸島に拠点を置く通信事業者Global Crossingは米国時間5月28日,新たな再編プランを債権者に提案した。6月20日期限の資産競売の代替案として用意したプランである。

 Global Crossing社CEOのJohn Legere氏は,今回明らかにしたプランで掲げている財務および経営目標について,「米連邦破産法11条の適用を申請した時点では達成不可能だったが,今は資産売却や当初の予定より小規模な株式投資を通じて達成の見通しがつきそうだ」と説明した。

 「我が社は積極的に現金の確保,コスト削減,粗利率の向上に努め,同時にサービス・クオリティを維持してきた。我が社が売却を考えている英国の事業Global Marine社には,投資家の強い関心が集まっている」(同氏)

 また同氏は,「我が社の価値はHutchison Whampoa社とSingapore Technologies Telemedia(STT)社が最初に提示したよりも高いという債権者の意見を信じる」と付け加えた。

 米メディア(CNET News.com)によると,Hutchison社とSTT社がGlobal Crossing社の79%の資産に7億5000万ドルの買収金額を申し出たが,Global Crossing社の債権者がこの金額に難色を示したという。

 なお,今回発表したプランはあくまで選択肢の一つであり,Global Crossing社は引き続き債権者や銀行などと協力して,最良の方法を探るとしている。

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