「不況の影響で全体的な求人が低下しているにも関わらず,インターネットを介した求人“eリクルーティング”サービスは2001年も大きく拡大した」。米IDCが,世界のeリクルーティングに関する調査結果を発表した(米国時間5月21日)。

 これは、「雇用者側が既存の求人方法よりも迅速かつ安価に適任者を見つけられるサービスを求めている」ことが反映されているのだという。

 同社の調査によると,eリクルーティング・サービス市場は2001年に53%拡大し,28億ドル規模になった。今後は,「2001年から2006年に年平均成長率40.9%で増加を続け,2006年には約157億ドルに達する」(IDC)という。

 「(eリクルーティング・サービス市場の)拡大をみると,求人サービス市場が根本から変化していることが分かる。“組織が優れた人材を集めて雇用するには,eリクルーティングが欠かせない”。調査結果はこのことを示している」(IDC上級アナリストのMarc Pramuk氏)

 また,eリクルーティングを含めた求人サービス市場全体も今後高い拡大率を保つという。世界の求人市場は,2006年には960億ドルを超え,2001年から2006年の年平均成長率は8.9%になる,とIDCでは予測する。

 「2001年の米国における従来型の求人サービス市場は,景気減速により大幅に縮小した。しかし,今後の景気回復に伴い市場全体は安定し,成長は継続するだろう。全世界におけるeリクルーティング市場の拡大が,求人市場全体のけん引役となっていく」(同氏)

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