米Microsoftは「Xbox」向けのオンライン・ゲーム・サービス「Xbox Live」を米国時間5月20日に発表した。ロサンゼルスで開催中のゲーム関連の展示会「Electronic Entertainment Expo(E3)」で明らかにしたもの。北米,日本,欧州で今秋にサービスを開始する。ベータ・テストを今夏に始める予定である。

 Xbox Liveで,ゲーム愛好者は仲間を見つけ,オンラインで対戦したり,ゲーム対戦をしながら会話することが可能。自身が所有するXboxのハード・ディスク装置に現在の得点成績,新しいレベルやキャラクタをダウンロードすることもできる。

 今年中にXbox Liveで利用できるゲーム・タイトルは「Unreal Championship」「MechAssault」「Whacked!」「NFL Fever 2003」「Midtown Madness」の5タイトル。Microsoft社によると,現在60社のゲーム制作会社がXbox Live向けゲーム作成に取り組んでおり,50タイトル以上のゲームが2003年末までにリリースされるという。将来利用可能になるゲーム・タイトルの中には,米LucasArts Entertainmentの「Star Wars Galaxies」が含まれる。

 「Xbox Liveはゲーム愛好者がゲーム愛好者のために設計した。スムーズで使い勝手のよい,安定したオンライン・ゲーム環境をゲーム愛好者のほか,開発者やゲーム発行社にも提供する」(Microsoft社)

 なお,Microsoft社はワシントン州シアトルとタクイラ,東京,ロンドン(英国)に四つのデーターセンターを建設中である。ホスティング,ネットワーキング,セキュリティ,決済の管理用である。

 Xbox Liveの主な特徴は以下の通り。

・ユーザーの固有オンラインID「Gamertag」

・オンラインで仲間を見つけ,ゲーム対戦に誘うことができる仲間リスト

・仲間や対戦相手と音声通話が可能なヘッドセット「Xbox Communicator」

・複数ユーザーのゲームにすぐに参加できる「QuickMatch」と,同レベルの腕前の対戦相手を見つける「OptiMatch」

・コンテンツの高速ダウンロード

 サービス開始の際に,米国でスタータ・キットを販売する。希望小売価格は49ドル95セント。1年間のXbox Live契約,Xbox Communicator,Acclaim Entertainment社のゲーム「ReVolt」が含まれる。米国以外の国でのサービス料およびサービス内容は,後日各地域で明らかにする。

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