米Microsoftが米国時間5月20日に,企業ポータル・サイト構築およびコラボレーション向け「SharePoint」製品の次期版について製品戦略とロードマップを明らかにした。次期版では「Windows .NET Server」のアプリケーション・サーバー技術を利用し,「.NET」をベースにしたポータル・サイトとコラボレーションのための枠組みを提供するとしている。

 SharePoint製品には,企業向け文書管理サーバー・ソフト「SharePoint Portal Server」や企業向けチーム共有サイト構築ソフト「SharePoint Team Services」が含まれる。

 「次期版では,SharePoint Portal ServerとSharePoint Team Servicesが密に連携し,社内全体にわたってユーザーを情報,企業アプリケーション,協業ツールにつなぐための統合環境を実現する」(Microsoft社)

 SharePoint Portal Serverの次期版では,情報アグリゲーションや高性能検索機能を備えた拡張性のあるカスタム可能なポータル・アプリケーションを提供する。「BizTalk Server」との組み合わせを通じて,企業アプリケーションの統合を支援する。シングル・サインオン機能やパーソナライゼーション機能,統合機能も追加する。なお同社はSharePoint Portal Serverと「Content Management Server」の統合パックを,5月9日に発表している。

 今回発表した主な内容は以下の通り。

・SharePoint製品の次期版は「.NET Framework」をベースにし,XML Webサービスにネイティブで対応させる。Windows .NET Serverで動作する統合ポータル・ソリューションを提供する。

・「SharePoint Portal Server 2001」を強化し,「.NET Enterprise Server」ファミリに対応させる。企業向けの拡張可能なポータル・ソリューションを提供する。

・SharePoint Team Servicesの次期版では,個人レベルから企業レベルに対応した柔軟性のあるチーム作業環境の実現を目指す。

 ちなみにMicrosoft社によると,1年前にSharePoint製品を発表して以来,SharePoint Team Servicesは数万社に採用され,SharePoint Portal Serverは300万シート以上が販売されたという。

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