標準技術間の相互運用性を検討する会議「Interoperability Summit」が,2002年6月27日と28日にフロリダ州オーランドで開催される。XML関連の標準化団体OASISが米国時間5月17日に明らかにしたもの。Interoperability Summitには業界内のグループやコンソーシアムが出席し,eビジネス関連仕様の開発について討論する。

 同会議を主催する組織には,OASISのほか,人材情報データ交換用の標準規格を検討しているHR-XML Consortium,オブジェクト指向技術の標準化を進めるObject Management Group(OMG),ビジネス・データの記述言語を策定するeXtensible Business Reporting Language(XBRL)Internationalがある。

 2001年12月に開催された第1回のInteroperability Summitでは,相互運用を行う上で問題となる事柄の確認が主要な議題であった。6月に開催する第2回会議では,相互運用に対する障害の排除と,仕様検討/開発作業の重複を避けるための管理方法を中心に検討するという。

 同会議ついて,議長の1人でOASIS技術運営担当ディレクタのKarl Bestは,「(Interoperability Summitは)多数の国からの参加者が出席する中立なフォーラムである」と説明する。「そのため,標準化団体や業界団体が情報を共有して相乗効果を生み出し,効果的な分野に注力できる。標準技術を記述するための共通メタデータについて合意できれば,開発者は重複する可能性のある作業について容易に理解し,それを避けられるようになるだろう」(同氏)

 同会議の議題には,「eビジネス実現に向けた必要不可欠な語彙定義の取り組みに」ついても取り上げる予定。対象となる主なものには以下がある。

・UN/CEFACTのeBusiness Transition Working Group(eBTWG)
・ASC X12のE-Business Cross-Industry XMLアーキテクチャ
・OASISのUniversal Business Language(UBL)技術委員会
・Open Applications Group Integration Specification
・OMGのModel Driven Architecture Initiative

 Interoperability Summitの内容や登録の詳細については,WWWサイトに掲載している。

◎関連記事
OASISに法律系XMLの標準を定めるLegalXMLが加わる
XML技術標準化団体OASISが,IEC,ISO,ITUが参加するMoU会議の新メンバーに
ebXML協議会がメッセージング標準に「SOAP」組み入れを表明
ライセンス料を巡って揺れる次世代の動画標準「MPEG-4」
マイクロソフト vs. Liberty連合---あなたの個人情報を巡る両刃の剣
「標準仕様にかかわる特許はロイヤルティ・フリーに」,W3Cが特許ポリシーを改定
【TechWeb特約】W3Cの特許ポリシーで議論白熱,標準仕様に特許は馴染むか?

[発表資料へ]