米RSA Securityと米Sun Microsystemsが,ネットワーク向け認証インフラに関して提携した。米国時間5月16日に両社が明らかにしたもの。インターネット・ベースのサービス/資産における,セキュリティ向上と不正行為対策強化の支援を目的としている。「オンライン処理向けの信頼できる環境を構築することで,WWWアクセスを提供する際に適切なレベルのセキュリティを設定できる」(両社)

 両社は共同で販売,技術業務,マーケティングを行う。その一環として,RSA社のWebアクセス管理ソフトウエア「RSA ClearTrust」およびデジタル認証管理ソフトウエア「RSA Keon」を,Sun社の「Sun ONE Directory Server」「Sun ONE Portal Server」に対応させる。

 RSA ClearTrustは,WWWユーザーのアクセス権を集中管理する機能を持つ認証ソリューション。エンタープライズ・アプリケーションと統合することで,業務ルールとセキュリティ・ポリシーをオンライン認証ポリシーに変換し,情報資産を動的に保護できるという。

 RSA Keonは,デジタル認証の発行,管理,検証を行うためのPKIソリューションである。セキュリティ手順,信頼関係,認証フォーマット,認証の有効期限に関する規則を定義し,管理する。「企業におけるセキュリティ・ポリシーの基礎を提供する」(RSA社)

 Sun ONE Directory ServerとSun ONE Portal Serverの2製品は,「『Sun ONE Platform』におけるネットワーク認証の中心的な存在」(Sun社)。ハードウエア,ソフトウエア,サービスを組み合わせた製品である。オープンなエンド・ツー・エンドのネットワーク認証インフラ構築を支援する。

 RSA ClearTrustは,すでにSun ONE Directory ServerとSun ONE Portal Serverに対応しており,現在「Sun ONE Application Server」への移植作業を行っている。RSA Keonは現時点で,Sun ONE Directory Server,「Sun ONE Web Server」,Sun ONE Portal Serverに対応している。

 両社の製品を組み合わせることで,認証作業の自動化と集中管理が可能になるという。その結果,「柔軟で拡張性のあるデジタル認証管理システムを実現し,企業は安全で経済的なeビジネスを構築できる」(両社)

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