米Dell Computerが米国時間5月16日に,2002年2月~4月期の決算を発表した。売上高は80億6600万ドルで前年同期の80億2800万ドルからわずかに増収。純利益は4億5700万ドル(1株当たり利益は17セント)。前年同期は4億6200万ドル(同17セント)だった。

 同社は4月3日に発表した当期業績予測の上方修正で,「売上高を約79億ドル,1株当り利益を16セント」としていたが,この予測を上まわる結果となった。

■2002年2月~4月期の業績(単位:1株当たり利益を除き100万ドル)

                                      2002年      2001年     成長率
                                     2~4月期    2~4月期
                                     --------    --------    ------

売上高                                $8,066      $8,028        --
営業利益                                $590        $588        --
純利益                                  $457        $462        (1%)
1株当たり利益                          $0.17       $0.17        --

出典:Dell社

 2002年2月~4月期はサーバー,ストレージ製品,ワークステーションの合計出荷台数が16%増加した。世界サーバー市場におけるシェアは2ポイント以上拡大し,20%を超えた。米国サーバー市場でもシェアを3ポイント以上広げ,30%を占めた。

 世界市場における2002年2月~4月期の製品出荷台数は13%増加。当期は企業向け製品の出荷台数が伸びており,「PowerEdge」サーバーは10%増加した。また,「Precision」ワークステーションは25%急増した。

 米国市場における2002年2月~4月期の製品出荷台数は17%増加し,売上高は3%増となった。アジア太平洋地域と日本における出荷台数は8%増加。日本でのサーバー出荷台数は10%伸びた。中国,オーストラリア,ニュージーランドにおける出荷台数と売上高は,ともに2桁の増加率となった。欧州/中東/アフリカ(EMEA)の製品出荷台数は5%増え,サーバーに関しては8%増加した。ドイツでは出荷台数が19%増加,売上高は9%成長した。

 「我が社の目的は,コストをさらにおさえ,優れた価値を特に顧客企業に提供し,市場シェアを獲得すること。今後もこの三つの目的に向けて取り組んでいく」(Dell社社長兼COOのKevin B. Rollins氏)

 またRollins氏は2002年5月~7月期の予測について,「業界全体の出荷台数は季節的な要因により前期比5%減少し,売上高は大幅に低下する見通しだ。しかし,Dell社の売上高は前年同期比8%増の82億ドル,1株当たり利益は18セントとなる見込みである」と述べた。

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