人材情報データ交換用の標準規格を検討している非営利組織HR-XML Consortiumが,履歴書情報の記述に向けたXMLベースの仕様「Resume 2.0」を承認した。HR-XMLが米国時間5月14日に明らかにしたもの。

 HR-XMLディレクタのChuck Allenは,「構造化されていない履歴書が大量に存在するため,雇用主は求めてる人材と履歴書の整合をとるのに苦労している」と指摘する。「HR-XMLの,多目的でありながら構造化されたXMLベースの履歴書フォーマットには,適任者を探す方法を“数撃てば当たるショットガン方式”から“狙いを定めた方式”に変える可能性がある」(同氏)。求職者にとっては,より効率よく自分の能力を企業に伝えられるメリットがあるという。

 Resume 2.0は,HR-XMLの「Staffing Exchange Protocol(SEP)1.1」に含まれる履歴書情報定義に対し,大幅な改良を加えたものに相当する。SEP 1.1ではDocument Type Definitions(DTDs)を使って定義していたが,Resume 2.0はより強力で柔軟性の高いXML Schema Definition Language(XSD)を使っている。その結果,モジュール性が増し,拡張しやすくなったという。

 Resume 2.0はすでに,HR-XMLの人材データ交換仕様「Staffing Industry Data Exchange Standards(SIDES)」に組み込まれている。またResume 2.0のEmployment History(職歴),Education History(学歴),Military History(軍務歴)モジュールは,HR-XMLの「Background Checking」仕様に使われる。さらにResume仕様は,XSDベースで定義されるSEPの将来版にも導入されるという。

 なおResume 2.0の仕様は,HR-XMLのWWWサイトから無料でダウンロードできる。

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