米IBMと米i2 Technologiesは両社の戦略的提携の範囲を拡大すると,米国時間5月14日に発表した。ネットワーク・ベースのホステッド電子調達ソリューションの販売を目的とするもの。

 同ホステッド調達サービスは“pay-as-you-use(使用した分だけ支払う)”のビジネス・モデルをベースにしており,「ROI(投資回収率)の改善や,これまで高額だったソフトウエア・ライセンス/実装作業/ハードウエア初期投資の削減を実現する」(両社)という。

 IBM社とi2社はこの提携の第1段階として,“eビジネス・オンデマンド”と呼ぶIBM社の戦略ビジョンの実現に向けた開発作業を共同で行った。このビジョンでは,インフラやアプリケーション機能を共有し,使用した分だけ課金する。IBM社では「電気や水道のよう」と説明する。

 「IBM社のホステッド・サービスを利用することで,顧客は基幹事業以外に関する製品やサービスの調達を,戦略的にアウトソーシング可能になる。その結果,経験豊富な調達担当者が重要な調達業務に集中できるようになり,調達業務全体の効率を最大にできる」(i2社上級副社長のDave Horne氏)

 またIBM社調達サービス担当副社長のBill Schaefer氏は,「当社とi2社のホステッド電子調達ソリューションにより,企業は新たなアプリケーション・インフラ設定に必要な経費をかけずにメリットを得られる」と説明する。

 両社が提供するサービスには,i2社のSupplier Relationship Management(SRM)ソフトウエア「i2 Procurement」「i2 Negotiate」,「i2 Content Solutions」,IBM社のネットワークベースのサービスが含まれる。

 同ホステッド電子調達ソリューションの詳細については,両社のWebサイトに掲載している。

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