米Digimarcが,米国特許庁から電子透かし技術に関する7件の米国特許を取得した。同社が米国時間5月8日に明らかにしたもの。

 これらの特許は,「堅牢な電子IDをあらゆる種類のコンテンツに組み込む」(Digimarc社グローバル・ライセンシング担当副社長兼ジェネラル・マネージャのReed Stager氏)ことに焦点を当てており,オーディオ,ビデオ,印刷物,デジタル画像に向けて広範な電子透かし技術を提供するという。Digimarc社では以下のような用途があると説明している。

・印刷物,パッケージ,IDカードといった物理媒体に対する認証

・オーディオ/AVコンテンツのコピー制御,音楽/広告/AVコンテンツの放送管理

・ビデオ・コンテンツのコピー制御

・コピー制御,認証,コンテンツ追跡,偽造防止といった用途に向けた電子透かしのセキュリティ強化

・電子透かしアプリケーションの強化と電子透かしの品質向上に関する一般的な技術

・電子透かし検出を容易に実行するための手法

 七つの特許の米国特許番号は,「6,366,680」「6,363,159」「6,353,672」「6,381,341」「6,385,330」「6,374,036」「6,385,329」。それぞれの詳細は以下の通りである。

・米国特許番号6,366,680:タイトルは「Adjusting an electronic camera to acquire a watermarked image」。1999年11月22日に申請し,2002年4月2日に成立した。19件のクレームから成る。

・米国特許番号6,363,159:タイトルは「Consumer audio appliance responsive to watermark data」。1999年11月17日に申請し,2002年3月26日に成立した。9件のクレームから成る。

・米国特許番号6,353,672:タイトルは「Steganography using dynamic codes」。2000年3月8日に申請し,2002年3月5日に成立した。36件のクレームから成る。

・米国特許番号6,381,341:タイトルは「Watermark encoding method exploiting biases inherent in original signal」。1999年11月17日に申請し,2002年4月30日に成立した。37件のクレームから成る。

・米国特許番号6,385,330:タイトルは「Method for encoding auxiliary data within a source signal」。2001年8月28日に申請し,2002年5月7日に成立した。8件のクレームから成る。

・米国特許番号6,374,036:タイトルは「Method and apparatus for copy-once watermark for video recording」。1998年10月1日に申請し,2002年4月16日に成立した。57件のクレームから成る。

・米国特許番号6,385,329:タイトルは「Wavelet domain watermarks」。2000年7月19日に申請し,2002年5月7日に成立した。27件のクレームから成る。

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