IEEE 1394の標準化を進める業界団体1394 Trade Association(1394 TA)は新たな委員会「Network Working Group」を結成したことを米国時間5月9日,明らかにした。Ethernet対応システムなどの既存ネットワークとの相互運用性に関する課題に取り組む。

 Network Working Groupは,スペインのバルセロナで開催された1394 TAの第2四半期総会で正式に発足した。Network Working Groupの議長はMichael Johas Teener氏が務める。Teener氏は1980年代の米Apple Computer在籍時に「1394/FireWire Standard」を考案した人物である。副議長には,米MicrosoftのScott Fierstein氏とBridgeCo社のSteven Harris氏が就任する。

 今回の新たな委員会結成に関してTeener氏は,「1394が現在の消費者向け製品やエンターテインメント関連から,家庭をはじめ,従来のネットワークや大規模ネットワークにおける広範なアプリケーションに普及しつつあることを反映している」と説明した。また,「1394を介したIP利用,他のネットワーク技術との統合,『1394b』標準規格の登場によって可能になる多数のアプリケーションについて検討する」(同氏)と述べた。

 Network Working Groupではまず,1)1394を介したIPの導入,2)1394とEthernetとの相互運用性,3)1394.1との相互運用性,の三つの取り組みに注力するとしている。

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