米Cisco Systemsが米国時間4月27日に,2002年2~4月期(2002会計年度第3四半期)の決算を発表した。売上高は48億ドルで,前年同期の47億ドルから2%増となった。

 純利益(GAAPベース)は7億2900万ドル(1株当たり利益は10セント)で,前年同期から大幅な業績改善を果たし,黒字に転換した。前年同期の純損失は27億ドル(1株当たり損失37セント)だった。前期の純利益は6億6000万ドル(1株当たり利益9セント)。

 買収関連費用やストック・オプション関連の給与税など,一時的費用を除いたpro formaベースの純利益は,8億3800万ドル(同1株当たり利益11セント)。同じ条件の前年同期の純利益は2億3000万ドル(同1株当たり利益3セント),前期の純利益は6億6400万ドル(同1株当たり利益9セント)だった。

 「利益が前年同期に比べ264%増,前期に比べ26%増となった。当期の業績に大変喜んでいる」(Cisco社社長兼CEOのJohn Chambers氏)

 これは「市場におけるCisco社の地位とスタッフによる堅実な業務遂行が組み合わさった結果」(同氏)という。「(この結果は)市場が回復した際にCisco社が大変好位置につけることを示している」(同氏)

 さらにChambers氏は次のように説明する。「経営上の観点からすれば,“ホームラン”の四半期だった。粗利率は63.1%,キャッシュフローは16億ドル,在庫回転率は7.5に達した。これは我々の目標値を上回る。我々は再び,競合する上位10社から市場シェアを奪い取った。我々の売上高の前年同期比は2%増,これら企業のそれは43%減だ」(同氏)

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