米Intelが米国時間5月6日に,「Pentium 4」プロセサの新製品を発表した。動作周波数2.53GHz,同2.40GHz,同2.26GHzの3製品である。

 これらプロセサのシステム・バス(FSB:Front-Side Bus)のクロック周波数は533MHz。これまでのPentium 4のFSBクロック周波数は400MHzであった。なおIntel社は,533MHzのFSBクロック周波数に対応したチップセット「850E」もリリースしている。

 新Pentium 4の1000個ロット時の価格は,2.53GHz版が637ドル,2.40GHz版が562ドル,2.26GHz版が423ドル。それぞれ512Kバイトのレベル2キャッシュを備える。850Eチップセットの1000個ロット時の価格は37ドル。いずれもすでに購入可能となっており,「これら製品を使ったシステムは,世界各地のコンピュータ・メーカーから直ちに発売される」(Intel社)。

 またIntel社は,Pentium 4(2.53GHz版も含む)とデスクトップ・パソコン用マザー・ボード「D850EMV2」および「D850EMD2」を組み合わせたパッケージ製品を同社の認定販売代理店に出荷する。これらはシステム・インテグレータに向ける製品となる。

 新Pentium 4の性能についてIntel社では,「ゲームから最新のビジネス・ツールまで,あらゆる作業で処理速度を向上させる」(Desktop Platforms Group副社長兼ジェネラル・マネージャのLouis Burns氏)と説明する。「2.53GHz版のPentium 4を使ったパソコンで音楽データをMP3形式に変換すると,3年前に最速だったパソコンの6倍近い速度で処理できる。エンド・ユーザーにとって,大幅な時間の節約になる」(同氏)

 Intel社が明らかにしている,2.53GHz版Pentium 4のベンチマーク・テストの主な結果は以下の通りである。

・BAPCo WebMark 2001Bの値は,現在主に利用されているシステムの約5倍
・BAPCo SysMark 2002の値は,一般的なクライアント・システムの5倍以上
・SPEC CPU 2000の値は,SPECint_base2000が882,SPECfp_base2000が860で,「最も高速なMicrosoft Windows用デスクトップ・パソコン向けプロセサ」(同社)という。

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