米Symbol Technologiesが,無線LAN規格「802.11」を利用したVoIP(Voice-over-Internet Protocol)技術に関して特許を取得したと米国時間4月29日に発表した。

 これは,同社が1998年1月16日に特許申請を行っていた技術。同社の会長兼CEOのJerome Swartz氏,Symbol社の無線LAN部門を立ち上げた元取締役副社長のFred Heiman氏,そしてSymbol社の共同出資者であるBob Beach氏の3人が申請していたもの。「我が社が持つ約750の特許,Swartzが持つ約160の特許の一つとなる」(Symbol社)

 この技術は,無線規格「802.11」「802.11b」「802.11a」に対応した携帯電話/無線機器に音声通信の機能を加えるもの。「Symbol NetVision」製品系列で利用されている技術である。

 この技術により,企業のPBXシステムで利用されている固定電話のメッセージング機能が,携帯電話/無線機器で利用できるようになる。

 「これまではコーラーID,着信回送,転送,コール・ウェイティングといった電話/PBX機能は無線LANのクライアントで利用できなかった」(Symbol社)。この特許を使うことでモバイル環境の従業員が,これまでと同じ無線機器を使って企業のテレフォニ機能を活用できるようになるという。

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