米Borland Softwareが米国時間4月25日に,2002年第1四半期の決算を発表した。売上高は5710万ドルで,前年同期の5170万ドルに比べて10%増加した。買収に関係する経費と一時的な費用を除いた場合,純利益は580万ドル(希薄化後の1株当り純利益は8セント)で,前年同期の一時的な費用を除いた純利益は620万ドル(希薄化後の1株当り利益は9セント)から減益となった。買収関連経費を含めた当期の純利益は460万ドル(希薄化後の1株当り利益は6セント)。前年同期は590万ドル(希薄化後の1株当り利益は8セント)だった。

 GAAP(会計原則)ベースの営業利益は400万ドルで,前年同期の390万ドルから微増。一時的な費用を除いた場合の営業利益は550万ドル。前年同期の430万ドルに比べ29%の増加となった。

 2002年第1四半期のライセンス収入は4770万ドルで,前年同期の4240万ドルから12%以上の増加になる。

 売上高を事業別でみると,Java関連事業が前年同期比40%増と,全事業のなかで最も大きな成長率を示した。総売上高に占める割合は38%だった。Rapid Application Development(RAD)事業は前年同期から19%増加し,総売上高の26%を占めた。Enterprise事業は前年同期から減少した。総売上高に占める割合は20%。「Enterprise事業の収入減少の主な原因は,OEM販売の低迷と現在の経済状況にある」(Borland社)。サービス事業の売上高は前年同期から横這いで,総売上高の16%を占めている。

 地域別でみた売上高は,アジア太平洋地域が前年同期比45%増。それに対し欧州/中東/アフリカが同10%減少,米大陸は横ばい。総売上高に対する各地域の占める割合は,アジア太平洋地域が20%,欧州/中東/アフリカが35%,米大陸が45%となる。

 なお同社は,2002年第2四半期の売上高が前年同期に比べ2%から8%増加するとみている。一時的な費用を除いた営業利益は第1四半期と同程度になると予測する。また,一時的な費用を除いた希薄化後の1株当り利益は6セントから9セントを見込む。

 2002年通年の売上高は前年比5%から15%増加するとみる。

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