米Intel社と英Symbian社が現地時間4月24日に,Symbian社の携帯端末向けOSの新版「Symbian OS v7.0」の最適化が完了したことを発表した。このOSの最適化は,Intel社の「XScale」技術をベースとしたアプリケーション・プロセサ向けに行ったもの。これら技術を使って,両社は次世代携帯電話とアプリケーションの設計を行う開発者による設計プロセスの促進支援を目的とした「Symbian OS v7.0」を含むボード・サポート・パッケージの出荷を予定している。

 両社は,Intel社の無線携帯端末向けアーキテクチャ「Intel Personal Internet Client Architecture(Intel PCA)」向けのリッチ・マルチメディアと無線機能を提供するために共同で「Symbian OS v7.0」の最適化を行った。Symbian OSは世界の携帯電話業界の70%を越える製造業社にライセンスされている。ボード・サポート・パッケージは,Symbian OSのライセンス供与を受けた製造業社とともにソフトウエア開発者の支援も目的としている。

 進行中の協力の一環として,両社は「Symbian Developer Network」と「Intel PCA Developer Network」の参加者のために主要な情報を共有する。これらのネットワークには,世界の大衆市場向けにアプリケーションとサービスを提供する主要企業が参加している。

 また,Intel社は同年5月に,「Inte PXA250」,「Intel PXA210」アプリケーション・プロセサを採用する製品を作成する携帯電話製造業社とソフトウエア開発者に向けて「Intel DBPXA250」開発システムと最適化された「Symbian OS」ボード・サポート・パッケージを出荷開始を予定している。開発システムには,Symbian OS向けに最適化されたコンパイラ,「XScale」マイクロ・アーキテクチャの「XDB JTAG Debugger」などの開発ツールが収録される。さらに「Intel Integrated Performance Primitives (Intel IPP)」とGSM/GPRS,802.11,Bluetoothなどの無線技術をサポートするツールの提供も予定している。

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