米Sun Microsystemは米国時間4月23日に,Smart Card(ICカード)にJavaアプリケーションを実装できるJava Cardの新版「version 2.2」を発表した。
「アプリケーションのプログラミングを容易にする技術を取り入れ,異なるベンダーのSmart Cardにおけるアプリケーションの相互運用性を向上させた」(Sun社)
Java Cardは,Smart Card上で動作するアプリケーションをJavaで開発するために定めた開発・実行環境の仕様。「大量の個人情報やさまざまなアプリケーションを一つのマイクロプロセサ上に安全に格納し,さまざまなフォームファクタで利用できる」(Sun社)
version 2.2はアプリケーションの下位互換性を保持する。これまでのversion 2.1向けアプリケーションは一切の変更を加えることなく,version 2.2で実行できる。
version 2.2の主な特徴は以下の通り。
・Java Card Remote Method of Invocation (RMI) :容易なアプリケーション設計を可能にする。この技術により,Java技術をSmart Cardとカード端末のいずれにもうまく機能するようにする。
・ETSI(European Telecommunications Standards Institute),3GPP(Third Generation Partner Project),WAP(Wireless Access Protocol)をサポートし,無線関連標準技術への対応を強化した。
またメモリ管理機能を向上したほか,暗号アルゴリズムにAES(Advanced Encryption Standard)と楕円曲線暗号を追加している。
Sun社は今週ニューオーリンズで開催されるCard Tech Secur Tech 2002でversion 2.2のデモを行う予定。
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