米Micron Technologyは韓国Hynixのメモリ事業を買収することで拘束力を持たない覚書(Memorandum of Understanding:MOU)に署名したと米国時間4月22日,発表した。Micron社は同社株式1億860万株をHynix社に支払う。

 またMicron社はHynix社に2億ドルを投資し,Hynix社のメモリー事業以外の継続事業に関する株式15%を取得する。

 今回の覚書でHynix社のHynix Creditors Councilおよび両社の役員会の承認を得た後,最終合意締結への協議に移るという。

 「Hynix社のリソースとMicron社の事業を組み合わせることで,優れた半導体企業を作り上げる。従業員,株主,関連企業,世界中の顧客に恩恵をもたらすことができる」(Micron社社長兼CEOのSteve Appleton氏)

 またMicron社は,バージニア州マナサスにある東芝の子会社Dominion Semiconductor, L.L.C.のDRAM事業を買収することも同日明らかにした。Micron社は現金2億5000万ドルと同社株式150万株を支払う。

 Dominion社は1997年に東芝と米IBMのジョイント・ベンチャーとして設立されたウエーハ製造施設である。2000年に東芝がIBM社の持ち株を購入している。従業員は約1000人。

 Steve Appleton氏は,「0.13μmルールの製造技術をできるだけ早くDominion社施設に移行し始め,2002年末には移行作業を完了する予定だ。その後の製造計画は市場状況により判断する」と説明した。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]