米Microsoftは2002会計年度第3四半期(2002年1月~3月期)の決算を米国時間4月18日,発表した。売上高は72億5000万ドルで,前年同期の64億ドルと比べて13%増加。純利益は27億4000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は49セント)。この数字には,Expedia事業売却による税引き後利益8億4700万ドルや投資関連の税引き後経費8億600万ドルが含まれる。前年同期の純利益は24ドル5000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は44セント)だった。

 当期の営業利益は33億ドルで,前年同期は30億ドルだった。

 同社は2002会計年度第2四半期(2001年10月~12月期)決算発表の時点で,当期の売上高を73億ドル~74億ドルの範囲,希薄化後の1株当たり利益は50セント~51セントの範囲と予測していたが,この見込みを下回る結果となった。

 Microsoft社CFOのJohn Connors氏は,「Windows XPが企業向けと家庭向けともに好調だった。また,企業全体にわたる効率的なコスト削減を実現できた」と説明した。また,「来期はパソコン市場がわずかながら成長することを期待しているが,企業のIT支出は今後も低迷が続くだろう」(同氏)と述べた。

 Windows XPの売上高は当期に11%成長した。企業向け「Windows」がOS全体の売上高のうち47%を占めた。前年同期のその割合は35%だった。

 Microsoft社は2月13日に,Webサービス開発環境「Visual Studio .NET」と「.NET Framework」を発表している。同社によると,リリース以来2カ月足らずで100万本以上が出荷されたという。また当期は,日本,欧州,オーストラリアでゲーム機「Xbox」の発売を開始した。

 Microsoft社は2002会計年度第4四半期(2002年4月~6月期)の見通しについても明らかにした。主な内容は以下の通り。

・売上高は70億ドル~71億ドルの範囲。

・営業利益は29億ドル~30億ドルの範囲。

・希薄化後の1株当たり利益は41セント~42セント。

 また,2002会計年度通年(2001年7月~2002年6月)の予測を次のように発表した。

・売上高は315億ドル~324億ドルの範囲。

・営業利益は133億ドル~136億ドルの範囲。

・希薄化後の1株当たり利益は1ドル89セント~1ドル92セント。

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