米U.S. Roboticsが米国時間4月16日に,最大22Mbpsのデータの転送速度を実現する無線LAN製品を発表した。IEEE 802.11gに準拠するため,同802.11bとの下位互換性を確保している。

 製品は,アクセス・ポイントとクライアント向けのPCカード/PCIアダプタで構成する。価格はアクセス・ポイントが199.99ドル。ノート・パソコン向けのPCカードは99.99ドル。デスクトップ・パソコン向けのPCIアダプタは119.99ドルである。2002年6月の出荷を予定する。

 これら製品はいずれも米Texas Instruments(TI)の802.11g互換チップ「ACX100」をベースとする。

 802.11gは802.11bとの互換性を確保しつつ,2.4GHz帯で複数のデータ転送速度(最大54Mbps)を実現する。変調方式としては,CCK-OFDMとTI社の「PBCC-22」を規定している。PBCC-22技術は,22Mbpsと既存の11MbpsのIEEE 802.11b対応製品間における相互運用性を可能にする。

 802.11gの仕様は,2001年11月に二つの最終提案を統合する形でドラフト・スタンダードとしてリリースされている。TI社の技術が盛り込まれており,このときTI社では「802.11g互換製品の市場で好調な出足を切れる」と説明していた。

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