米Symantec社が米国時間4月16日に,中小企業および大規模企業の部門向けの統合型セキュリティ製品,「Symantec Gateway Security」アプライアンスの出荷開始を発表した。単一製品にファイアウオール,ゲートウェイ・レベルでのアンチウイルス機能,侵入検出,コンテンツ・フィルタリング,VPN機能を統合している。異なるベンダー製の複数のセキュリティ製品を採用して管理する必要が無くなるため,企業はTCO(Total Cost of Ownership)の削減が実現できるという。

 同製品は,5つの中心となるセキュリティ機能を提供しており,すべてが単一のグラフィカルな管理コンソールから操作できる。管理者は,このコンソールによりインターネットを介してローカルとリモート・アプライアンスの詳細に渡る設定,規則セット,クラスタ・パラメータなどを管理できる。

 主要となる5つのセキュリティ機能の概要は次の通り。

・ファイアウオール・セキュリティ
「Symantec Enterprise Firewall 7.0」をベースとした統合型ファイアウオール・コンポーネント。完全な検査アプリケーション・プロキシ技術とシステムの自動強化機能により様々なインターネットの脅威から企業のネットワークを保護する。

・アンチウイルス技術
同社のNAVEXエンジンをベースとした統合型アンチウイルス・ソフト。ネットワークのゲートウェイで電子メール,ファイル,WWWトラフィック(SMTP,HTTP,FTP)を保護して,ウイルス,ワーム,トロイの木馬を検出する。

・インターネット・コンテンツのフィルタリング機能
企業,組織で使用するには不適切だと見なされるWWWサイトへのアクセスを制約するURLフィルタリング機能。

・侵入検出機能
ネットワーク上の攻撃を検出する。攻撃されたときに適切な手段を講じるために,自動的にファイアウオールに伝える。人的な介入は必要ない。

・IPSec標準規格に対応した「Symantec Enterprise VPN」
「Symantec Enterprise VPN 7.0」をベースとした統合型VPNコンポーネント。管理者はネットワーク・レベルだけでなくアプリケーション・レベルでもトラフィックを監視できる。

・自動アップデート機能
最新のウイルス定義と攻撃パターン情報を自動的にアップデートする。

 「Symantec Gateway Security」は,3つのモデルで提供される。「同5110」は,最高スループット40Mビット/秒と50ノードのライセンスを提供。「同5200」は,最高スループット800Mビット/秒と250ノードのライセンスを提供。5月初旬の出荷を予定する「同5300」は,最高スループット800Mビット/秒を提供し,接続可能なノード数は無制限。

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