米RSA Securityが米国時間4月11日に,2002年第1四半期の決算を発表した。売上高は5550万ドルで,前年同期の7630万ドルから減少。RSA Capital事業を含めたGAAPベース(会計原則)の純損失は1370万ドル(希薄化後の1株当り損失24セント)で,前年同期の純利益980万ドル(希薄化後の1株当り利益16セント)から赤字に転換した。
主要事業による純損失は600万ドル(希薄化後の1株当り損失11セント)で,前年同期の純利益は960万ドル(希薄化後の1株当り利益16セント)だった。
同期の業績について,RSA社CEO兼社長のArt Coviello氏は「業績が振るわなかった一番の原因は,IT支出が予想外に低かったことだろう」と報告している。「顧客の短期的な関心がコスト抑制にあることは明らかだが,当社の製品戦略に対する積極的な意見を,継続して顧客や見込み顧客から得るようにする」(同氏)
また同社は,2002年1月24日に発表した業績見通しを撤回する。その理由を「IT支出に対する経済的な状況が複雑なため,2002年の残りの期間について業績見通しを提供できる状態にない」(同社)と説明している。
なお2002年第2四半期については,売上高が同期と比べて横這いかやや増加すると予測する。主要事業による希薄化後の1株当り純損失は,4セントから6セントにとどまるとの見込みを示した。
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