オンライン・パブリッシャの業界団体Online Publishers Association(OPA)が米国時間4月11日に,オンライン広告とテレビ広告の相乗効果について調査した結果を発表した。それによると,オンライン広告とテレビ広告を組み合わせた方が,どちらか一方より記憶に残るという。オンライン広告とテレビ広告を組み合わせた場合の認知度は32%,テレビ広告のみでは23%だった。

 調査は,米Millward Brown IntelliQuestがOPAの依頼により2002年2月に実施したもの。米GSD&Mが制作した米空軍の広告を調査に用いた。オンライン広告は米ESPN.comのWWWサイトに掲載し,テレビ広告は米ABCの番組「Who Wants to be a Millionaire」の放映時間帯にオンエアした。

 オンライン広告の場合,対象のWWWサイトを閲覧した回答者で広告に気づいた割合は38%。対象外のWWWを閲覧した回答者グループの21%を上まわった。その広告を覚えている回答者は,対象のWWWサイトを閲覧したグループの場合が65%で,対象外のWWWを閲覧したグループの30%に対し2倍以上となった。さらに,対象のオンライン広告とテレビ広告の両方を見たグループでは,その確率が78%に跳ね上がる。

 「広告媒体プランにオンラインを考えていないテレビ広告者は,キャンペーン全体の効果をあげることに失敗する可能性がある」(OPA,執行ディレクタのMichael Zimbalist氏)

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