米DisplaySearchは米国時間4月8日,TFT液晶ディスプレイ市場における顧客満足度について調査した結果を発表した。それによると,満足度の決定要素として「品質」より「価格」を重視する声が多かった。昨年の調査では,「販売条件(価格を含む)」は「品質」「技術」に次いで3位だった。

 調査はTFT液晶ディスプレイのメーカー,ノート・パソコンのメーカー(OEMを含む),LCDモニターのメーカー(OEMを含む)を対象に実施したもの。

 DisplaySearch社のMark Fihn氏によると「今年,価格を重視する顧客が増えたのは,需要と供給のバランスを反映した典型的な傾向」である。昨年TFT液晶が不足したことにより,価格交渉が厳しさを増し,価格により敏感になったと分析する。

 しかし,ノート・パソコンやLCDモニター分野では逆の傾向が認められた。昨年は「企業運営(価格を含む)」が最も重視されたが,今年は順位を落としている。また満足度を決定する要素の中で,「販売条件」と「品質」が平均より重要度が高く,「技術」「物流」「サービスおよびサポート」は平均より低かった。

 満足度で1位に挙げられた企業は次の通り。

TFT液晶のメーカー:韓国LG Philips LCD
ノート・パソコンのメーカー:米IBM
LCDモニターのメーカー:韓国LG Electronics
顧客満足度が最も向上したメーカー:シャープ

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