米Aberdeen Groupが米国時間4月4日に,「米Microsoftの『Windows 2000 Server』は,ほかのシステムよりもTCO(Total Cost of Ownership)を最大48%削減できる」などとする調査結果を発表した。

 Aberdeen社がシステム運用にかかるコストを,(1)サーバー・ハードウエアおよびOSの購入,(2)サーバーの初期導入,(3)管理サポート・リソース,(4)継続的な内部要員向けトレーニング,(5)定期的なOSアップデートの実施,(6)3年間契約時における1年分のOSサポート料,という6項目に対して調査したもの。

 Aberdeen社調査ディレクタのTom Manter氏は,「ROI(Return On Investment)は企業のIT購入決定において重要な要素になっており,いまや多くのIT購入者が優先順位の第3位に挙げている」と説明する。「そのため企業は,単にIT技術を購入する際のコストよりも,ITソリューションを利用する全期間にかかるコストの把握を重視する傾向がある」(同氏)

 主な調査結果は次の通り。

・中小企業のITユーザーの場合,「Windows NT 4.0」からWindows 2000にアップグレードすることで,38%のコスト削減が期待できる。

・中規模から大規模企業では,Unix/RISC環境がかなりの割合を占めている。しかし,米Intel製プロセサを使ったWindowsベースのサーバー・プラットフォームの方が,メーカー独自のUNIXプラットフォームよりもコスト面で有利である。特に,サーバー・プラットフォームの購入と,継続的な管理サポートかかる費用においてそれが顕著だった。

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