米Dell Computerが米国時間4月3日に,同社の次世代エンタープライズ・サーバーに「InfiniBand」技術を導入する作業を米Microsoftと共同で進めていると発表した。

 InfiniBandはチャネル・ベースのバス技術。高密度ラック・サーバー,ストレージ,その他ネットワーク機器向けの高速データ転送規格である。米Compaq Computer,Dell社,米HP(Hewlett-Packard),米IBM,米Intel,Microsoft社,米Sun Microsystemsが中心となって設立した団体,InfiniBand Trade Association(IBTA)が標準化を行っている。

 Dell社とMicrosoft社は現在,企業顧客向けInfiniBandソリューションに必要なハードウエア/ソフトウエア・コンポーネントの作成を共同で行っている。

 「両社の技術部門は,InfiniBandファブリックに対応するフレームワークの確立を目指している。このフレームワークは,ファイバ・チャネルおよびEthernetベースのデータ・センター・インフラに組み込むもの」(Dell社)。なおDell社は,Microsoft社のソフトウエア開発を支援するため,「PowerEdge」サーバーを提供している。

 Microsoft社Windows Server部門担当副社長のCliff Reeves氏は,「将来版のMicrosoft Windows Server系列OSで,InfiniBandに対応する」としている。「メーカーに依存しないバス技術により,高い密度/性能/信頼性を持つ全く新しいWindowsベースのサーバーを,低コストで実現できる」(同氏)

 Dell社は,Intel社の「Xeon」プロセサを採用した次世代PowerEdgeサーバーにInfiniBand技術を組み込むとしている。同サーバーは“レンガ”のように組み立て可能なモジュラ・システムで,サーバー管理を簡素化し,拡張性/柔軟性を備えるという。

 「従来のラックマウント・サーバーに比べ,はるかに低価格で2倍以上の密度を実現できる」(Dell社)

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