米Novellが米国時間4月3日に,クロスプラットフォーム・ソリューション「ZENworks for Servers 3」のリリースを発表した。サーバーのコンテンツ管理を集中し,コスト効率向上,サーバーの設定,ネットワークのモニタリングを行うという。

 ZENworks for Servers 3はNovell社の「NetWare」以外に,Windows NT/2000,Solaris,Linuxのサーバーに対応する。「複数のサーバー間でコンテンツ,設定,処理を統一し,さまざまな機種が存在するネットワーク環境を単一ネットワークとして管理できる。これが当社の“one NET”だ」(Novell社)

 企業が使用しているネットワークは地理的に分散しており,サーバーのコンテンツや設定はプラットフォームによって異なるため,データ不足や同期失敗が起こりやすい。「ZENworks for Servers 3を使うことで,複数のプラットフォーム間でサーバー自動管理を1カ所から行うことができ,費用と時間を節約できる」(Novell社)。また,ZENworks for Serversを「ZENworks for Desktops」組み合わせると,全世界のワークステーションに対するソフトウエアの配布が容易になるという。インターネット経由の配布にも対応している。

 「ZENworks for Serversは,設置場所やOSに関係なく,サーバー管理作業を簡単かつ安全なものにする。その結果,企業は投資を,サーバー管理ではなく,事業を成長させる分野に対して行えるようになる」(Novell社副社長兼コンテンツ/アプリケーション管理サービス部門ゼネラル・マネージャのBrad Anderson氏)

 Novell ZENworks for Servers 3の主な機能は次の通り。

・複数プラットフォームのサーバーを“one Net”として管理できる。これまでのNetWare対応に加え,Windows/Solaris/Linuxサーバーにも対応する。

・「Intelligent Association」を介し,ZENworks for Desktopsと密に統合する。組織全体または組織間で配布するために新しいデスクトップ・アプリケーションをZENworks for Desktopsに送ると,配布領域全体でアプリケーションと配布先との関係をすべて維持する。これにより管理者は全世界に対するアプリケーションの配布を,高速/容易/安全に,ネットワーク上の1カ所から実行できる。

・サーバーまたはワークステーション用のアプリケーション/データを,公共ネットワークを介してリモート・サイトへ配布できる。これにより,専用ネットワークにかかるコストを節約する。さらに,配布するデータは暗号化する。

・ソリューション・プロバイダは,顧客のネットワークを遠隔地から管理できる。

・サーバー上のコンテンツの自動同期。ネットワーク全体で正しいデータを利用可能とするために必要な,ファイルの追加/削除,変更を行う。

 Novell ZENworks for Servers 3は4月15日よりNovell Authorized Resellersとソリューション・プロバイダで入手できる。価格は1ユーザーが59ドル,1サーバーが3000ドル。ZENworks for Desktops/ZENworks for Serversのセット版の価格は,1ユーザーが79ドル。詳細については,Novell社のWWWサイトに掲載している。

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