米ウェブメソッドが金融サービス向けの統合ソリューションを3種発表

早坂利之

2002.04.02

　米webMethodsが米国時間4月1日に，金融サービス業界向けの統合ソリューションを発表した。個人バンキング分野向けの「webMethods Solution Suites for Retail Banking」，企業バンキング分野向けの「同Wholesale Banking」，証券分野向けの「同Securities」である。

　「金融サービス企業が一つの包括的プラットフォームを構築し，企業向けWebサービス，ビジネス・プロセス管理，ワークフロー管理，アプリケーション統合，統合システム管理，レガシー・システム統合などを行えるようにする」（webMethods社）

　各ソリューションの主な内容は以下の通り。

■webMethods Solution Suite for Retail Banking：CRMの同期化，オンライン・バンキング・プラットフォーム，音声応答装置（VRU）ルーティング，オンラインによる融資開始，DDA Webサービスへの対応を図る。

・メインフレームのコア・バンキング・システムをXML対応のWebサービスに変換。
・数百におよぶ従来のCISから一元的な顧客マスターを作成。CRMシステムを他の事業部門にも活用できるようにする。
・IFXなど，顧客との対話を図る新たなチャネルを可能にする。
・SWIFTを用いて銀行間トランザクションをバックエンドで処理。
・主要なCRMシステムを統合。
・顧客トランザクションにビジネス・プロセス・モデリングを適用。

■webMethods Solution Suite for Wholesale Banking：現金管理，外貨取引，世界規模のトレード・サービス，企業融資開始，オンライン決済処理などへの対応を図る。

・顧客企業の財務アプリケーションとのシームレスな統合。
・異なるチャネルを利用する顧客を一元的に管理。アップセル（上位商品販売）およびクロスセル（関連商品販売）サービスを効果的に提供する。
・メインフレーム・アプリケーションを拡張。
・SWIFTを用いて銀行間トランザクションをバックエンドで処理。
・顧客との取引開始からバックエンドのメインフレーム処理まで，ビジネス・プロセンス全体をモデル化。

■webMethods Solution Suite for Securities：T+1，Webサービス，CRMシステムへの対応を図る。

・さまざまな商品にわたる視認性を確保。
・異なるチャネルを利用する顧客を一元的に管理。アップセル（上位商品販売）およびクロスセル（関連商品販売）サービスを効果的に提供する。
・メインフレーム・アプリケーションを拡張。
・FIXを用いたフロントエンドの発注処理やSWIFTを用いたバックエンドの決済処理。
・顧客との取引開始からバックエンドのメインフレーム処理まで，ビジネス・プロセンス全体をモデル化。
・GSTPやSWIFTをサポート。