米ZapThink, LLCは「XMLデータ・ストレージ技術市場の規模は,2000年のわずか7500万ドルから,2005年までには41億ドル以上に拡大する」とする調査結果を米国時間3月26日,発表した。XMLは企業全体に普及しつつあり,「単一のトランザクションや相互作用にとどまらないXMLコンテンツが必要とされることが市場の成長を導く」(ZapThink社)という。

 今日,XML文書の保存に使う主な手法には,XML対応(または拡張)リレーショナル・データベース,ネイティブXMLデータ・ストレージ(NXD),コンテンツ管理ソリューション,ファイル・システムがあるという。

 ZapThink社上級アナリストのRonald Schmelzer氏は,「コンテンツの共有/再配信/再統合を実現するために,開発者はXMLの柔軟性と拡張性を利用している」と説明する。しかし「このXMLの性質は,現在のストレージ・アーキテクチャにとって困難な存在。XMLの利用方法は,使用するストレージ技術の特性を決定づける」(同氏)

 このほか,同社が発表した主な調査結果は以下の通り。

・XML対応のリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)ベンダーが市場に占める割合は,2000年においてわずか15%しかなかった。これが2005年までには,65%以上を獲得するようになる。

・NXDベンダーの売上高は,2005年に約16億ドル規模になる。

・NXDは,次第に文書指向のXMLコンテンツを保存するソリューションの選択肢になっていく。WebサービスやBtoB(企業間商取引)メッセージングなどの取引フォーマットの保存にも利用される。

・既存のストレージ資産を利用する方法をユーザーに提供するため,RDBMSベンダーはXMLへの対応を継続していく。

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