米Econ One Researchは米国における2002年2月の携帯電話サービス料金の調査結果を米国時間3月28日,発表した。それによると,主要25都市における4種類の典型的な通話時間枠(50分,200分,500分,800分)の平均料金は36.94ドルで,1月に比べ0.5%増加したという。

 2月は18都市で平均料金が上昇し,6都市で低下,1都市では変化しなかった。なお,2001年12月から2002年1月にかけては,実質的に料金の変動はなかった。

 Econ One社上級エコノミストのCharles Mahla氏は,「キャリア間で料金争いがあるとよく耳にするにもかかわらず,当社が行った1月と2月の料金調査にそのような傾向は現れていない」と述べている。「2001年12月以降,多くのサービスが導入されたが,一般的な通話時間枠においては料金低下に結びついていない。節約効果があるのは長時間利用した場合に限られる」(同氏)

 「2月における平均料金の上昇は,ホリデー・シーズン期間中に導入された割安なサービス・プランの多くが終わったことを反映している」(同氏)

 そのほかの主な調査結果は次の通り。

  • 平均料金の増加率が最も大きかった都市はミネアポリスとセントポールの双子都市で,2.3%増加して37.25ドルとなった。以下サンフランシスコ(2.0%増で37.36ドル),サンディエゴ(1.7%増で37.36ドル),シンシナティ(1%増で39.08ドル),デトロイト(0.8%増で37.08ドル)が続く。

  • 平均料金が最も大幅に低下した都市はシカゴで,1.1%減少の35.90ドル。続いてフェニックス(0.7%減で35.93ドル),クリーブランド(0.6%減で36.58ドル),シアトル(0.5%減で36.44ドル),マイアミ(0.3%減で36.88ドル)という順番となった。

  • シンシナティのサービス料金は39.08ドルで,7カ月間連続で最高金額を記録した。ボストンとフィラデルフィアがそれぞれ37.51ドル,ニューヨークが37.39ドル。

  • 最も安かった都市はシカゴで5カ月間連続。サービス料金は35.90ドル。それにフェニックス(35.93ドル),アトランタ(35.95ドル),シアトル(36.44ドル),サクラメント(36.49ドル)が続いている。
■2002年2月における携帯電話サービスの平均料金
(通話時間枠:50分,200分,500分,800分)
順位 都市 平均料金
(ドル)
前月比
(%)
1 シンシナティ 39.08 +1.0
2 ボストン 37.51 +0.6
3 フィラデルフィア 37.51 +0.6
4 ワシントンD.C. 37.51 +0.6
5 ニューヨーク 37.39 +0.7
6 サンディエゴ 37.36 +1.7
7 サンフランシスコ 37.36 +2.0
8 ミネアポリス 37.25 +2.3
9 セントルイス 37.18 +0.2
10 カンザスシティ 37.11 +0.6
11 デトロイト 37.08 +0.8
12 ピッツバーグ 36.98 0.0
13 ロスアンゼルス 36.95 +0.6
14 マイアミ 36.88 -0.3
15 ヒューストン 36.67 +0.6
16 デンバー 36.63 +0.6
17 ポートランド 36.63 +0.6
18 クリーブランド 36.58 -0.6
19 ダラス 36.56 +0.6
20 タンパ 36.55 -0.3
21 サクラメント 36.49 +0.8
22 シアトル 36.44 -0.5
23 アトランタ 35.95 +0.6
24 フェニックス 35.93 -0.7
25 シカゴ 35.90 -1.1
平均 36.94 +0.5
出典:Econ One Research社(2002年2月1日)


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