米Sun Microsystemsは米国時間3月27日,同社のWebサービスのフレームワーク「Sun One」を強化する,新たなツールキットや取り組みを発表した。具体的には,「iPlanet Integration Server」用の「iPlanet XML Adapter Designer(XAD)Toolkit」とWSDL対応機能をリリースする。さらに,業界18社と共同で運営するプログラム「Java Community Process(JCP)」を通じ,「Portlet API Java Specification Request(JSR)」という取り組みを開始する。

 これらにより,「企業ポータルを介して,Webサービス化した業務処理の展開を可能にし,情報管理を改善するソリューションの構築を,より簡単に行えるようにする」(Sun社)

 iPlanet Integration Serverは,「iPlanet Portal Server」用のネイティブな「Java 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)Connector Architecture」のこと。また,iPlanet Portal Serverは,企業ポータルを構築するためのサーバー・ソフトウエアである。

 iPlanet XAD Toolkitは,iPlanet Integration ServerでXMLアダプタの構築と展開を行うためのフレームワークを提供する。「開発者は,WWWポータルや無線機器から使用する業務処理に,バックエンド・システムを迅速かつ容易に統合できるようになる」(同社)。さらにWSDL機能に対応したことで,再利用可能なWebサービスでエンド・ツー・エンドの業務処理管理の利用が可能となる。

 iPlanet Integration Server, EAI Editionのライセンスを持つ顧客は,Sun社のWWWサイトから無料でiPlanet XAD Toolkitをダウンロードできる。

 また,同社が同日発表したPortlet API JSR(JSR #168)は,ポータル用の標準APIを確立するための取り組みである。

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