米Forrester Researchが米国時間3月25日に,米国のIT分野における見通しについて上方修正を発表した。Forrester社は昨年10月に,IT分野が経済全般の回復を受けて2002年後半に盛り返すと予測していた。しかし,2001年第4四半期に米国経済が急速に回復したことから,当初の予測より速いペースで復興に向かうとみる。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

■回復のペースを早める主な要因

・消費者支出による経済の安定。
・広帯域ユーザーの増加と,PDA(携帯情報端末),DVD,デジタル・カメラなど,デジタル製品の普及。
・企業および消費者によるインターネット接続の増加。

■IT分野の成長率予測

・2002年の成長率は3.9%増(昨年10月の予測は2.2%増)
・2003年の成長率は10.4%増(同9.7%増)
・2004年の成長率は12.5%増(同11.8%増)

■IT分野の回復に貢献する技術

・Webサービス:XMLやSOAPなどの新標準が,システム間の接続コストを飛躍的に低減する。
・広帯域接続:新たなデジタル体験をもたらす民生電子機器が開発される。
・無線センサー:かつてない程低価格の集積回路が登場し,2005年にはあらゆる生活用品がインターネットに接続される。

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