米Intelが米国時間3月19日に,動作周波数800MHzの低電圧プロセサ「Low Voltage Intel Pentium III」を発表した。デュアル・プロセサ構成の“超高密度”ブレード・サーバーに向ける。

 Low Voltage Intel Pentium IIIは512Kバイトの2次キャッシュをオンチップに集積,133 SDRAMメモリに対応する。FSB(front-side bus)は133MHz。0.13μmルールの半導体技術を使って製造し,「uFCBGA」パッケージに封止する。

 Intel社によると,「動作周波数800MHzのLow Voltage Intel Pentium IIIを2個搭載したシステムの性能は,プロセサを1個搭載したシステムの性能を最大63%上まわる」という。

 超高密度ブレード・サーバーはブレード・サーバーのカテゴリの一つで,インターネット・サービス・プロバイダのほか,消費電力や設置面積に制約のある環境で人気が高い。おもに,WWWホスティングやファイアウオール保護などに利用されている。ブレード・サーバーは複数のマザーボードを垂直または水平に重ねて内蔵しているサーバーである。

 Intel社によれば,Low Voltage Intel Pentium IIIを搭載したデュアル・プロセサ構成のブレード・サーバーは,米Dell ComputerやFujitsu-Siemens社などのOEMから今年中に発売される見込みである。

 また,米Force Computers,I-Bus/Phoenix社,ドイツのKontronなどがLow Voltage Intel Pentium IIIを採用したデュアル・プロセサのマザーボードを直ちにリリースする。通信,交通機関,オートメーション,医療,軍事といった分野の製品に向ける。とりわけ,セキュリティ,ストレージ,テレフォニ,無線用途に最適化しているという。

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