米Apple Computerが米国時間3月14日に,デスクトップ・パソコンを遠隔管理するためのソフトウエア「Apple Remote Desktop」を発表した。同社のOS「Mac OS X」に対応する。教師やシステム管理者などは,ローカル接続したMacintoshや無線ネットワーク「AirPort」を介してつながっているMacintoshを,遠隔操作で管理できる。

 例えば教師は,生徒のスクリーンを閲覧することが可能。グループ・デモを実行したり,各生徒とリアルタイムでスクリーン共有やテキスト・チャットが行える。システム管理者は遠隔保守操作をはじめ,包括的なシステム・プロファイルの収集,システムの再設定,迅速なソフトウエア・アプリケーションの配布といった作業を,EthernetまたはAirPortネットワークを介して一元的に行うことができる。

 Apple Remote Desktopの主な機能は以下の通り。

・新たなアプリケーションやアップデートしたアプリケーションを複製して,ドラッグ・アンド・ドロップ操作で複数のシステムに配布できる。

・リアルタイムのテキスト・チャット,1対1の対話が可能な「request attention」コマンドといったコミュニケーション・ツールが付属。

・遠隔操作でスクリーンを閲覧し,管理する。

・1度に4台分のスクリーンを表示し,最大250台分のスクリーンを監視できる。

・ハードウエアおよびソフトウエアに関するシステム・プロファイルを取得し,詳細なレポートを作成する。

 Apple Remote DesktopはApple社のオンライン・ストア「Apple Store」,Apple社製品取り扱い販売店やApple社認定販売店「Apple Authorized Resellers」ですでに購入可能。価格は10クライアントに対応したバージョンが299ドル,クライアント数無制限のバージョンは499ドル。教育機関向け特別価格も提供している。

 Apple Remote Desktopは「Power Mac G4 」「同G3」「PowerBook G4」「同G3」「iMac」「iBook」で動作する。管理システムとクライアント・システムをEthernetまたはAirPortネットワークで接続する必要がある。管理システム向けは「Mac OS X 10.1」以降に対応,クライアント・システム向けは「Mac OS 8.1」から「Mac OS 9.2」,およびMac OS X 10.1に対応する。

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