「中国本土におけるEDAソフトウエア市場は2005年に現在の3倍の規模に成長する」。香港のオンライン企業Global Sources社と米Gartner社が現地時間3月14日に,中国における設計トレンドとEDA(Electonic Design Automation)ツールに関する調査結果を発表した。

 調査結果によれば,中国本土におけるエレクトリック設計の能力は成長しており,EDAソフトウエア市場は同地域でもっとも高い成長が見込まれ,2005年までの5年間に年平均成長率(CAGR)30%で成長するという。

 同調査は,中国をベースとする1万2000人を越える設計とテスト・エンジニアに対してオンラインで実施された。調査は家電,コンピュータおよび周辺機器,データ通信/ネットワーキング,通信,設計サービスを含む11の業界部門で,製品設計にEDAソフトウエアを使用している者を対象に行った。

 また,Gartner Dataquest社が2001年6月に発表した調査結果によれば,中国本土はアジア太平洋地域において3番目に大きいEDA消費者になっており,台湾のEDAツール市場の60%の規模となっている。「中国は,2004年までに台湾と韓国を抜き,同地域において最大の市場になる。2005年までには,同市場の規模は現在の3倍以上に成長する」(Gartner Dataquest社)

 共同で実施した調査により,回答者の22%のエンジニアが100万を越えるASIC(特定用途向けIC)ゲートを設計し,42%が2万を越えるFPGA(Field Programmable Gate Array)を設計していることが明らかになった。アナリストは,この回答が中国本土の設計技術に関する高い成熟度を強く示すものとして指摘している。

 また,購入決定には設計エンジニアリング部門が関わっていると,回答者の60%が答えており,中国において設計エンジニアがEDAツールの購入に対して重要な役割を果たしていることも明らかになった。

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