米Sun Microsystemsはネットワーク認証ソリューション「Sun Open Net Environment(Sun ONE)Platform for Network Identity」(http://www.sun.com/sunone/identity)を米国時間3月12日に発表した。ネットワーク認証のインフラ構築に向けたソフトウエア,ハードウエア,サービスを組み合わせたものである。

 Sun ONE Platform for Network Identityは,ユーザー認証技術の標準化団体Liberty Alliance Projectの仕様「Liberty Alliance」が2002年半ばに利用可能になった時点で, 関連するネットワーク認証をサポートする。

 企業が,顧客や従業員,パートナ企業,装置の認証を管理し,制御できるようにする。Sun ONE Platform for Network Identityで提供するシステムは,「セキュリティ認定および認証サービスを簡素化するほか,アクセスを合理化し,生産性を向上する」(Sun社)。

 Sun ONE Platform for Network Identityには「Enterprise Edition」と「Internet Edition」の二つのバージョンがある。Enterprise Editionはファイアウォール内で最大1万件のオンライン認証,Internet Editionではファイアウォールを超えて最大25万件のオンライン認証に対応する。ともにインストールと設定を済ませたソフトウエア,必要なハードウエアとストレージ,Sun社のサービス部門Sun Professional Servicesによる10日間のテクニカル・コンサルティング・サービスが含まれる。

 Sun Professional Servicesは,「Architecture Workshop for Network Identity」などのネットワーク認証サービスを提供する。事業および技術条件を調査し,ROIや認証ポリシーの測定といった次の段階への計画を提案する。アーキテクチャの査定,ロードマップ,セキュリティ,認証管理,iPlanet向けサービスも手がける。また,「iForce Partners」によるコンサルティング・サービスも提供する。Sun ONE Platform for Network Identityに協力するiForce Partnersには,Access 360社,ActivCard社,Banyan Systems France社,Business Layers社,Entrust社,Passlogix社,Persistent Systems社,米RSA Securityなどが含まれる。

 ソフトウエアには「iPlanet Directory Server Access Management Edition 5」や「Solaris 8 Operating Environment」,ハードウエアとストレージには「Sun Fire 280R Ultra SPARC III」サーバー,「Sun StorEdge D2」ストレージ・アレイ(ストレージ容量は72Gバイトまたは145Gバイト)などを用いる。

 Enterprise Editionは14万9995ドル(認証1件当たり14ドル90セント)から,Internet Editionは99万9995ドル(同3ドル90セント)から。数千~数千万件の認証に対応するようカスタマイズできる。

◎関連記事
Liberty Alliance Projectに新たに11社が加入
Liberty Alliance Projectに,米AOLや米GM,米HPなど7社が新たに参加
AOLが米サン主導のユーザー認証技術標準化団体「Liberty Alliance Project」に参加
「MSの自由にはさせない」,米サン,ドコモ,ソニーなど33社がPassport対抗の認証技術で結集
米MSがPassport認証で方針転換,Kerberosを用いた共通ネットの構築を提案
米Microsoftが注力するPassport機能,未登録ユーザーの7割は「今後も利用せず」--米ガートナー調べ
経済減速でもセキュリティには投資,世界市場は2005年まで年率23%で成長

 セキュリティに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「セキュリティ」で詳しくお読みいただけます。

[発表資料へ]