米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)が米国時間3月5日に,2002年1月の世界半導体市場に関する調査結果を発表した。1月における世界市場の売上高は100億1000万ドルで,前月の101億8000万ドルに比べ1.7%の減少となった。

 売上高の減少についてSIA議長George Scalise氏は,「2000年を除く過去10年間,半導体業界の季節的な背景が原因で1月の売上高はいつもやや低下していた。2002年第1四半期の売上高の伸びは鈍いが,2002年後半には2けたの成長をみせるだろう」と説明した。

 「クリスマス期間中にパソコンや家電品が大量に購入される反動で,半導体業界の1月の売上高は毎年低迷する」(SIA)

 2002年1月の売上高を地域別でみた場合,米国では前月からほぼ横ばいの0.1%減。欧州と日本はそれぞれ3.1%減と5.4%減だった。なおアジア太平洋地域は,売上高が前月に比べ0.4%増加したという。

 Scalise氏は,「アジア太平洋地域では,成長のきざしが多くみられる。同地域の製造請負業者へのアウトソーシングが継続しているためだ」と説明する。「DRAM市場では2001年第4四半期初めに大幅に価格が低下したが,今では価格の上昇が続いている。マイクロ・プロセサの売上高増加も,パソコン市場が体力をつけてきていることを示している」(同氏)

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