米Intelは同社の光ネットワーク事業を拡張して,フォトニクス分野の事業に本格参入すると米国時間3月5日,発表した。1999年より同社が培ってきた光エレクトロニクス・光工学の技術に,同社が得意とする半導体製造技術を組み合わせて,「フォトニクス分野における,より高いレベルの需要に応える」(同社フォトニクス事業部門ジェネラル・マネージャのRama Shukla氏)。

 同社が説明するフォトニクスとは,光波動を光ファイバ内で操作・処理する専門分野。同社のフォトニクス事業とは,この分野における光・電子部品の設計/製造事業である。都市圏/長距離市場に注力する光部品/システムの製造業者が対象である。

 「光スイッチや信号処理の機能は,今日の半導体製造におけるプレーナ・プロセスと同じ技術で実現可能。フォトニクス技術により,高速で低コストの通信機器がもたらされる」(Intel社)

 Intel社のフォトニクス事業は同社の光通信戦略の一環となるものである。同社はこの事業を推進するため,カリフォルニア州サンノゼに敷地面積約6500平方メートルの施設を設置した。ここで設計/製造/組み立て/テストを行う。「8インチ・ウエーハを用いたフォトニクス部品の製造に向ける」(同社)

 Intel社は,特定アプリケーション用の設計ライブラリのほか,ウエーハ,ダイ,半組立品,完成品といったさまざまなカスタム・ソリューションを提供していく計画を立てている。

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