カナダNortel Networksは「DWDM」(dence wavelength division multiplexing=高密度波長分割多重)向けトランスミッタである「LC25」シリーズを現地時間3月5日に発表した。同製品により,CバンドとLバンドの送信波長で2.5Gビット/秒の高速光信号を360kmまで伝送できる。

 同シリーズは,「NTMM94AB Directly Modulated Laser Diode Driver」などのレーザー・ドライバを使用した場合に,メトロ・エリアの光ネットワークを360km範囲の地域まで拡張できる。従来使われてきたEAベースの製品と比較して,コストの削減が可能になる。

 今回発表されたトランスミッタは,低コストの伝送ソリューションの配備を狙うメトロと長距離光ネットワーク事業者に向けられている。それぞれの事業者のニーズに対応するために,3モデル用意されている。

 「LC25W」と「LC25EW」モデルは,2.5 Gビット/秒直接変調レーザー・トランスミッタであり2mW~10mWの範囲で4段階の送信出力オプションを備える。両製品ともCバンドとLバンドで100GHz間隔で80波を詰め込み,360kmまでの伝送距離をカバーする。「LC25EW」は,チャネルに波長の安定性が必要なシステムのためにエタロン波長ロッカを統合している。

 もうひとつの「LC25ET」モデルは,低コストで変調可能な光ネットワークを配備するために波長の調整が可能な2.5Gビット/秒の直接変調レーザー・トランスミッタ。175kmまでの距離を網羅する。Cバンドにおいて隣接する4本の100GHz DWDMチャネルを迅速に調整する機能を持つ。また波長安定性を実現するエタロン波長ロッカを統合している。

 「LC25EW」と「LC25ET」は,3月19~21日までカリフォルニア州のアナハイムで開催されるOFC2002 (Optical Fiber Conference)にてデモが行われる。

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