米AT&T Wirelessが米国時間3月1日に,2002年通年の業績見通しについて下方修正を発表した。業界全体にわたる価格引き下げのプレッシャーと厳しい経済状態から,2002年におけるサービス収入の成長率はTeleCorp PCS社の業績を除いた場合,10%台前半となる見込み。これは,前回の予測を若干下回る。

 AT&T Wireless社は予,定より4カ月早くTeleCorp PCS社買収の手続きを完了した。「予定より早く買収コストがかかったが,2003年には好調な結果をだすことができるだろう」(AT&T Wireless社AT&T Wireless Services部門プレジデントのMohan Gyani氏)

 ちなみにTeleCorp PCS社の業績を合わせると,2002年におけるサービス収入の成長率は10%台半ばとなる見込みだ。AT&T Wireless社は収入増加に向けた多数の計画を導入する予定であり,「2002年後半にその効果が現れる」(AT&T Wireless社)とみている。

 TeleCorp PCS社の業績を合わせたEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)の成長率は20%台前半~半ばの見込み。連結ベースのサービス加入者数は,2001年末時点の1800万人が約20%増加するとの予測である。

 AT&T Wireless社CFOのJoe McCabe氏は,「2002は前半より後半の成長が期待できる」としている。

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