「2001年における世界の無線eビジネス市場の売上高が,前年から46%増の1100億ドルに成長した」。米Gartnerのto Gartner Consultingが米国時間2月28日に,2000年と2001年の無線eビジネス市場に関する調査結果を発表した。

 調査によれば,同市場の成長にもっとも影響を与えたのは,サービスとミドルウエア市場だという。2001年に同市場を牽引していたのはB2Eサービスだった。市場がB2Eに注力しB2Eが成長するにつれ,同市場は,小規模または特殊化したベンダーから大規模なベンダーによって支配されるようになった。ベンダーは無線eビジネスのニーズに対処するために,より包括的なソリューションを提供しなければならないという。

 同社は,これから同市場に影響を与えるのは,将来における経済の影響と製品の品質の改善だとしている。ベンダーは,無線eビジネスの有用性と便利性に対してさらに注力しなければならないという。

 「世界的な経済不振が,同市場,特にサービスの成長に影響を与えている。しかし無線eビジネスは,効率性とROIに直結しているため,2002年にさらに成長することが予想される」(同社の副社長のVictor Milligan氏)。

 2002年における同市場の成長を決定する要素として,同社はミドルウエア・スペースでポータルが無線管理と配備の中心になると予測している。ポータルに無線アプリケーションのゲートウェイ的な機能を組み込み,機能の面から無線をサポートするベンダーが市場で優位に立てるという。

 また,大規模な独立系ソフトウエア・ベンダーが,カスタマイズを行うために分離新設または専門のベンダーを買収し始めており,アプリケーション開発による売上高は2002年に縮小が予想されるとしている。しかし,アウトソーシングと複雑なインテグレーションが増加することにより,アプリケーション開発の売り上げ減少を補完するため,2001年から2002年の全体の成長率は100%になると予測している。

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