米Documentumが米国時間2月28日に,2001年第4四半期におけるGlobal 2000企業のeビジネスに関する調査結果を発表した。200社以上を対象にした調査によると,過半数の企業がeビジネスの可能性を完全には活用しきれていないという。

 調査結果の主な内容は次の通り。

・多くの企業のWebサイトは,少人数のグループが手作業で非効率的な管理をしている。Webサイトのコンテンツ担当者の82%は,1人当り1000ページ未満しか処理していない。そのうち,自動化処理やツールを使うことのできるページはごく一部。「適切なツールを利用すれば,1人で最大1万ページの管理が可能だ。効率的なサイト管理を行うことで,eビジネスのスケーラビリティを向上しながらWeb運営のコストを大幅に削減できる」(Documentum社上級副社長兼CMOのDavid Milam氏)

・限られた人数の担当者がeビジネス・サイトのコンテンツを作成している。サイトの更新には,技術担当者の助けが必要な状況にある。調査対象企業の41%では,コンテンツ作成を担当しているナレッジ・ワーカーはわずか5%だけだった。「Webサイトに直接かかわるナレッジ・ワーカーの割合が,顧客に利用してもらえる適切な内容のコンテンツ量に大きく影響する。eビジネスで成功している企業は,ナレッジ・ワーカーの約3分の1にWebサイトにかかわる権限を与えている」(米Ovumのコンテンツ管理アナリストのAngela Ashenden氏)

・重要なビジネス情報が,適切なタイミングでeビジネス・サイトに掲載されることは少ない。企業の63%では,Webサイトに重要な情報が掲載されるまでに2日以上かかっている。「既存の顧客や見込み顧客は,更新や反応のないeビジネス・サイトを利用しない」(Milam氏)

 「成功している企業は,サイトを活用することで売上げを増やし,サポート・コストを削減し,プロモーションの反応を高めて顧客ロイヤリティを強化できることを知っている」(Ashenden氏)

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